大阪市立大学大学院医学研究科 脳神経外科学教室
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肝疾患最新医療
肝移植
●実施施設:大阪大学医学部附属病院、大阪医科大学附属病院、関西医科大学附属滝井病院、大阪市立大学医学部附属病院
はじめに
近年の日本における肝移植の進展はめざましく、小児患者から成人患者へ、代謝性・ 先天性肝疾患からウィルス性肝硬変、 肝細胞癌へとその対象が拡大されてきました。
肝移植の適応
肝移植の適応となる疾患には種々の原因による肝硬変、先天性胆道閉鎖症、原発性胆汁性肝硬変などの胆汁うっ帯性肝炎、先天性代謝性疾患、劇症肝不全やバッドキアリ症候群などがあります(表1)。
近年、非代償性肝硬変に伴う限局した肝細胞がん(遠隔転移や脈管侵襲を伴わない径3cm以下および3個以下、あるいは5cm以下および単発)に対する肝移植が保険適応となりました。ただし、肝移植を受けることができる患者さんは、原則として60歳以下で、肝外の悪性腫瘍や重篤な合併症がないことが必要です。


生体ドナー
生体肝移植の場合、健常者である臓器提供者(ドナー)が必要となりますが、最も重要なことはドナーが自発的な臓器提供の意思があり、臓器提供の手術においても合併症や副作用がみられることがあることを十分理解していただくことです。原則として3親等までの親族と配偶者に限っています。また、原則として20歳から60歳で、血液型が一致または適合していることが望ましいです。もちろん肝機能障害、重篤な感染症や合併症がないことや患者さんに必要な肝容量が得られることが必要ですが、ドナーの安全性の担保から十分な残肝容量(最低30%以上)の確保が重要です。
手術手技と合併症
生体肝移植の場合、健常者である臓器提供者(ドナー)が必要となりますが、最も重要なことはドナーが自発的な臓器提供の意思があり、臓器提供の手術においても合併症や副作用がみられることがあることを十分理解していただくことです。原則として3親等までの親族と配偶者に限っています。また、原則として20歳から60歳で、血液型が一致または適合していることが望ましいです。もちろん肝機能障害、重篤な感染症や合併症がないことや患者さんに必要な肝容量が得られることが必要ですが、ドナーの安全性の担保から十分な残肝容量(最低30%以上)の確保が重要です。



症 例 数
2005年末までの各施設における肝移植症例数:
 大阪大学医学部附属病院      88例
 大阪医科大学附属病院        25例
 関西医科大学附属滝井病院    14例
 大阪市立大学医学部附属病院  13例 


腹腔鏡下肝切除術
(肝外側区域切除術を含み、肝腫瘍に係るものに限る。)

●適応疾患:肝細胞癌
●実施施設:大阪市立大学医学部附属病院
治療のポイント
腹腔鏡を用いることにより、従来の開腹による肝切除術よりも低侵襲の手術を行うことができます。
解 説
開腹による肝切除術を行う場合、通常、上腹部正中切開やそれに加えて左右肋弓下切開を行うなど、大きな開腹創が必要となり、術後の疼痛などその侵襲は大きなものとなります。
これに対して、腹腔鏡下肝切除術は、腹腔鏡を用いることにより小切開下で肝切除術を行うことができるもので、従来の方法に比べ侵襲が大幅に軽減されます。また、早期離床による合併症の減少、入院期間の短縮などの効果もあります。なお、当該手術の適応となる術式は、肝辺縁に存在する腫瘍に対する肝部分切除術および外側区域切除術などですが、近年、比較的大きな肝切除術も行われるようになってきました。
なお、リンパ節郭清を必要とする胆管系腫瘍や太い血管に直接接した腫瘍の場合は適応となりません。
効 果
腹腔鏡を用いて肝切除術を行うことにより、根治性を維持しながら手術の侵襲が軽減されます。
費用 : 253,300円


門脈圧亢進症に対する経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術
●適応疾患:
 @門脈圧亢進症に起因する消化管静脈瘤、消化管出血
 A肝硬変に伴う難治性腹水、難治性肝性胸水
 B門脈血栓症  
 C肝性Budd-Chiari 症候群
●実施施設:大阪市立大学医学部附属病院
治療のポイント
手技はInterventional Radiology のテクニックを駆使した低侵襲なもので、局所麻酔のみで実施可能であり、要する時間は約2時間です。
TIPS用に開発された経頚静脈的肝内門脈アクセスセットを用いてX線透視下に肝静脈から肝内門脈を穿刺し、肝静脈から肝内門脈にガイドワイヤー、カテーテルを挿入して短絡路を確保した後、同短絡路をバルーンカテーテルにて拡張し金属ステントを留置します。
解 説
経頚静脈的肝内門脈大循環短絡術(以下 TIPS)は、門脈圧亢進症に起因するさまざまな症状に対する治療法であり、経皮的に肝内で門脈大循環短絡路を作成することで亢進した門脈圧を減圧します。
低侵襲で大きな門脈圧低下が得られるため、欧米では既に広く普及しており、本邦においても近年症例数が急速に増加しつつあります。
門脈圧亢進症に起因する症状の中で、食道胃静脈瘤においては従来、内視鏡的硬化療法が一般的に施行され良好な治療成績が示されています。
しかし、硬化療法は自然に発生した門脈静脈短絡路を閉鎖するので、さらなる門脈圧亢進を招き、その結果、静脈瘤再発や腹水貯留等の門脈圧亢進症上を惹起する症例も多数経験しています。
TIPSはこのような内視鏡的治療だけではコントロール困難な静脈瘤症例に対し、門脈の減圧が得られる極めて有効な治療法となります。また、内視鏡の到達できない部位に発生した静脈瘤や硬化療法困難なportal hypertensive gastoropathy においてもTIPSは第一選択の低侵襲治療と考えられています。

効 果
門脈圧亢進症の患者に対して、開腹手術によって治療する方法もありますが
肝機能や全身状態によって手術が困難な患者等に、経皮的に低侵襲な治療を行うことができます。
費用 : 555,400円


先進医療の費用は、1回につきの費用となっています。この費用は保険給付の適用外ですので、全額が患者さんのご負担となります。
(基本的には、所得税法上の医療費控除の対象になります。) なお、保険給付の適用が認められている他の診療費用については、加入されている保険に定める負担金が必要となります。