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診療科・部門

放射線治療科

基本情報

放射線治療は、手術療法、化学療法とともにがん治療の3本柱の一つです。ほぼすべての臓器のがん(悪性腫瘍)が放射線治療の対象となります。 機能や形態の温存が可能で、低侵襲かつ先進的な治療法として、がん医療の中で多くの役割を担っています。近年の放射線照射技術の進歩は目覚ましく、米国ではがん患者さんの約3分の2が放射線治療を受けています。 根治(完治)を目指す治療にも、辛い症状を和らげるための緩和的治療としても幅広く対応できることが特徴のひとつでもあります。また、手術や薬物療法と合わせた集学的治療の一環として、治療成績の向上や身体的負担の軽減にも一翼を担っています。 様々な職種、診療科と密に連携し、おひとりおひとりの患者さんに合った治療を提供しています。

診療科の特色

当院では2台の直線加速器(外照射を行う放射線治療装置)を有しており、2021年には3台体制となります。通常の放射線治療だけでなく、高精度治療と呼ばれる先進的な治療に早くから取り組んできました。 高精度放射線治療には強度変調放射線治療(IMRT)/強度変調回転放射線治療(VMAT)、定位放射線治療、画像誘導放射線治療といった治療法が含まれます。IMRTは腫瘍に放射線を集中し、隣接する正常臓器に対しては影響を低く抑えることのできる体にやさしい治療法です。 VMATはその応用型で、照射装置を回転しながらIMRTを行います。当院では全国に先駆けてVMATを開始しましたが、現在ではこの方法が主流となっています。これにより、治療時間も大幅に短縮し、患者さんの負担軽減につながっています。 定位放射線治療とは、5cm以下の小さい病変に対して、3次元的に多方向からミリ単位の精度で放射線を照射することのできる治療法です。ピンポイント照射とも呼ばれています。画像誘導放射線治療とは治療直前に骨や腫瘍の位置を画像で確認し、正確に位置合わせを行う方法です。
患者さんに安心して放射線治療を受けて頂けるよう、放射線治療専門医、がん放射線療法看護認定看護師、放射線治療専門技師、医学物理士などの専門職を配し充実したスタッフで体制を整えています。

社会的ニーズと今後の展望

放射線治療は低侵襲性のがん治療であり、高齢の方、基礎疾患があり外科的治療の難しい方にも基本的には施行可能な治療法です。また、外来治療が可能な場合も多く、就労、就学中で長期入院の難しい方にも適しています。少子高齢化に伴い、その利点は社会的にも注目されています。
尚、当院では2021年度よりMRリニアック(Unity、エレクタ社製)が稼働を開始します。これは体内にある腫瘍をMRIにてリアルタイムに、かつ3次元的に視認しながら放射線を狙い撃ちすることのできる画期的な装置です。これまで以上に体にやさしい、新たな治療法を提供できる可能性があります。日本ではまだ殆ど稼働していませんが、西日本では当院が唯一、使用可能な施設となります。
画像工学やIT技術の進歩と相俟って、これまでとは異なる治療戦略の開発が期待されています。
【MRリニアックシステムのご紹介】

外来受付時間

受付場所 放射線治療科(地下1階)
診察受付 9:00~10:30
診療時間 9:00~16:45

※初診のときは、外来診察担当表をご確認ください。

医局のホームページ

放射線治療科:https://ocuro.jp/

認定施設

  • 日本放射線腫瘍学会
  • 日本医学放射線学会

疾患・治療実績

治療実績・理念等

当院は関西の中でも非常に多くの患者さんに対して放射線治療を行っている施設です。
キャンサーボードなどを通じて他の診療科や多職種との連携を密にし、患者さんおひとりおひとりに対して治療方針を総合的に検討し決定しています。放射線治療のみで治療を行う場合もありますが、多くの場合は化学療法や手術と組み合わせて集学的に行います。

当科の得意分野

当院では前立腺がんや頭頚部がん、胸部領域の腫瘍、脳腫瘍などにVMATを行っています。
また、前立腺がんにおいては、VMATのほかに放射性ヨード・シードによる密封小線源治療も行っています。泌尿器科と連携し、患者さんの状態に応じてご提案しています。
それ以外にも高精度放射線治療として転移性脳腫瘍や頭蓋底腫瘍などに対する定位放射線治療、原発性早期肺がんや転移性肺腫瘍に対する体幹部定位放射線治療を行っています。 また血液疾患に対する全身照射、子宮がんに対する腔内照射等の特殊治療も行っています。

対象疾患

悪性腫瘍全般に対して治療を行っています。各疾患の進行度に応じて、治癒を目的とする根治的放射線治療から短期間の治療で症状緩和を目指す緩和的放射線治療まで幅広く対応しています。
さらにケロイドや甲状腺眼症のような良性疾患に対する治療も行っています。

主な対象疾患

  • 脳腫瘍
  • 頭頸部腫瘍
  • 肺がん
  • 乳がん
  • 食道がん
  • 肝がん
  • 胆道系腫瘍
  • 膵がん
  • 直腸がん
  • 肛門がん
  • 前立腺がん
  • 膀胱がん
  • 子宮がん
  • 骨・軟部・皮膚悪性腫瘍
  • 血液悪性腫瘍
  • 小児がん
  • 転移性腫瘍
  • 甲状腺眼症
  • ケロイド

治療方法

  • 高エネルギーX線照射
  • 電子線照射
  • 強度変調放射線治療
  • 強度変調回転放射線治療
  • 定位放射線治療
  • 腔内照射
  • 密封小線源療法
  • 全身照射

検査・診断方法

  • CT
  • MRI
  • 骨シンチ
  • FDG-PET/CT

代表的な原発巣別新規患者数

原発巣 件数
脳・脊髄 41
頭頸部(甲状腺含む) 71
食道 42
肺・気管・縦隔 93
 うち肺 91
乳腺 145
肝・胆・膵 13
胃・小腸・結腸・直腸 26
婦人科 20
泌尿器 79
 うち前立腺 63
造血器リンパ系 26
皮膚・骨・軟部 23
その他の悪性 9
良性 14

スタッフ紹介

教職員氏名 役職 指導医・認定医資格 専門分野・担当
澁谷 景子 部長
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 日本医学放射線学会研修指導者
  • 臨床研修指導医
  • 放射線治療全般
細野 雅子
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 日本医学放射線学会研修指導者
  • 臨床研修指導医
  • 日本核医学会PET核医学認定医
  • 放射線治療全般
井口 治男
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 日本医学放射線学会研修指導者
  • 臨床研修指導医
  • 放射線治療全般
造酒 慶喬 外来主任
医局長
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 日本医学放射線学会研修指導者
  • 臨床研修指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 放射線治療全般
松田 尚悟 病棟主任
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 放射線治療全般
椋本 宜学
  • 治療専門医学物理士
  • 放射線治療全般
椋本 直希
  • 日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
  • 放射線治療全般
阪上 茉衣
  • 日本医学放射線学会放射線科専門医
  • 放射線治療全般
山岸 睦美
  • 日本医学放射線学会放射線科専門医
  • 放射線治療全般
竹村 玲子
  • 放射線治療全般

外来担当表

2022年5月現在
医師名 井口 治男 澁谷 景子 井口 治男 井口 治男 松田 尚悟
専門領域
区分 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診
備考
医師名 松田 尚悟 井口 治男 松田 尚悟 松田 尚悟 椋本 直希
専門領域
区分 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診
備考 午後
医師名 椋本 直希 山岸 睦美 椋本 直希 椋本 直希 糸山 廣重
専門領域
区分 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診
備考 午後
医師名 山岸 睦美 濱浦 信成 山岸 睦美 阪上 茉衣 細野 雅子
専門領域
区分 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診 初診/再診
備考 午後
医師名 濱浦 信成 濱浦 信成 山岸 睦美
専門領域
区分 初診/再診 初診/再診 初診/再診
備考
医師名 糸山 廣重 濱浦 信成
専門領域
区分 初診/再診 初診/再診
備考
医師名 細野 雅子 井口 治男
専門領域 前立腺小線源治療
区分 初診/再診 再診のみ
備考 午後 午後
医師名 松田 尚悟 阪上 茉衣
専門領域 RALS 前立腺小線源治療
区分 再診のみ 再診のみ
備考 午後
医師名 椋本 直希
専門領域 RALS
区分 再診のみ
備考 午後
特記事項 RALS実施日は原則水曜午後になります。RALSが必要な症例に関しては、各曜日の初診医が判断させていただきます。